NEWS
2024.06.24
2024.05.29
What’s CellQualia?
「CellQualia(セルクオリア)」は、シンフォニアテクノロジーの再生医療製品のブランド名です。
CellQualiaは、細胞=“Cell”と、品質を想起させる“Qualia”を組み合わせ、私たちが作った造語です。
“qualia”自体は、「感覚的な体験に伴う独特で鮮明な質感のこと」(広辞苑より)と定義されている言葉ですが、この言葉の語源が「質」を表すラテン語の名詞“qualitas” “quails” に由来していることもあり、細胞の品質にあくまでこだわりたい、私たちの想いをこのブランド名に込めました。
今後はこのCellQualiaブランドから、高品質な細胞製造に寄与するソリューションをご提供して参ります。
CONCEPT
手技から自動化へ そして更なる高品質を目指して
What's QbD?
原料である細胞には品質のばらつきがあり、製造中の状態も条件や時間経過に伴って刻々と変化します。そのような変動を解析し、最終製品の品質との関連性を見出したうえ、変動の許容範囲を定めて製造するのが Quality by Design ( QbD ) の考え方です。
この、QbDに基づいた細胞培養製造を実現するのが、CellQualia -Intelligent Cell Processing System-です。
QbDに基づいた細胞培養製造を実現
CellQualia -Intelligent Cell Processing System-は、培養状態をリアルタイムでモニタリングするための Process Analytical Technology ( PAT ) を搭載。自動化によりプロセスを安定化することで、QbD に基づいた細胞の製造を可能とします。
本製品は、財団法人神戸医療産業都市推進機構(FBRI)との共同開発品です。
FEATURES
播種から継代~収穫までの細胞培養を自動化
播種~プロセスモニタリング~培地交換~継代~収穫の作業を自動化。
完全閉鎖系システム
バッグ・チューブ類で構成されるディスポーザルキットと、培養容器を無菌接続することにより、完全閉鎖系を実現。コンタミネーションの可能性を排除。グレードCエリアでの運用が可能。
自動継代機能
培養容器は、標準的な多層培養容器(Corning CellSTACK)を2つ同時にセット可能。
1つ目:1層または2層フラスコ(最小636cm2) 2つ目:5層または10層フラスコ(最大6360cm2)
リアルタイムイメージング
CMOSカメラにより、細胞の形態と成長を画像データで自動保存。
インラインプロセス解析技術
培地分析センサーにより、グルコース、乳酸、pHを自動解析。
オートサンプリングによるオフライン分析
サンプリングバッグへの自動抽出により、オフラインでの培地/バイオマーカー分析が可能。
FBRIの研究成果である、ES, iPS細胞の多能性の状態を示す優れたバイオマーカーとされるキヌレニンと2アミノアジピン酸について、サンプリングによりLC/MSシステムでの分析が可能。
上位の生産管理システムとの接続が可能(準備中)
材料の管理から出荷製品のインベントリー管理まで、完全に統合されたワークフロー管理ソフトウェアを提供。
CellQualia-Intelligent Cell Processing System-は、
GMP対応のiPS/ES細胞、MSCの製造に導入されることを目標としています。
培養データ
iPS細胞
画像解析による増殖モニタリング
多層フラスコの底部にある CMOS カメラで1日おきに細胞を撮影し、画像処理システムによって iPS 細胞のコロニーの端部(ピンクの線)を認識させた。それをもとに細胞占有面積率を算出し、細胞の増殖能を評価した。
装置培養の影響の確認
MSC
細胞の継代と収穫
前培養しておいたMSC をCorning 社CellSTACK®(1 層)に2.0E+6 個ずつ播種(P0)して3 日間培養した。装置の継代機能を用いて大きなサイズのCellSTACK (5 層)に自動で継代した際、一部を用いて細胞数をカウントした(P1)。さらに3 日間培養した後、装置の収穫機能を用いて全ての細胞を回収し、最終的に得られた細胞数をカウントした(P2)。
システム構成
VIDEO
川真田伸先生インタビュー映像
『細胞製造における現在の課題と期待される解決策』について、医療用細胞製造の専門家である川真田伸先生に3つのテーマに沿ってインタビューさせていただきました。
ADVANTAGE
公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(FBRI)との共同開発
同機構 細胞療法研究開発センター センター長 川真田 伸先生(現 サイト・ファクト株式会社代表取締役CEO)が提唱するQuality by Designの考えのもと、自動細胞培養装置を開発しました。
MORE DETAIL
対象細胞 | 接着細胞(iPS 細胞、MSC) |
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機能(培養) | 播種、培地交換、継代、収穫 |
機能(分析) | 画像観察、培地分析 |
培養容器 | 多層容器 |
培養面積 | 最大約18,000 cm2 |
形態分析 | CMOSカメラ |
培地分析 | インライン:乳酸、グルコース、pH オフライン:バイオマーカ(2 アミノアジピン酸、キヌレニン) 別装置にて測定 |
消費電力 | 定格 2.0kw 瞬間最大 3.7kw ( at 200V ) 定格 2.2kw 瞬間最大 3.8kw ( at 240V ) |
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供給電力 | AC200V~AC240V 1φ 50Hz/60Hz |
UPS | オプション(最大3,000VA) |
周辺環境 | 温度:18-25℃ 湿度:75%以下(結露なきこと) 清浄度:グレードC |
外形寸法 | 幅2,670× 奥行931× 高さ1,995mm(突起部含まず) |
重量 | 約1,300kg |
ファシリティ | CO2、クリーンドライエア(共に0.3-0.5MPaG) |
海外規格 | CE,UKCA,UL |
消耗品
・ディスポーザル閉鎖系培養キット ・培養容器
SOLUTION LAB
神戸医療産業都市に新設したソリューション・ラボは、CellQualia™ -Intelligent Cell Processing System-の推奨設置環境であるグレードCレベルで、コンパクトで必要十分な機能を持つCPCとして設計・建築された施設です。当社のスタッフが常駐し、ユーザートレーニング、デモ/有償ラン、受託製造など、細胞製造に関連した各種サービスをワンストップで提供いたします。このラボを有効にご利用いただくことで、細胞製造へのQbDの実装に向けた検討を加速することができます。